首都圏と成田空港を結ぶ特急「成田エクスプレス」に使用されている253系を置き換えるため、JR東日本はE259系を2009年に開発しました。E259系は4M2Tの6両編成を基本として、12両編成での運転に対応しています。
車体はアルミ製で摩擦攪拌接合によるダブルスキン構造となっています。車体間ヨーダンパ、及び台車へのフルアクティブ動揺防止制御装置を搭載し、高速走行時の乗り心地向上を図っています。先頭車は分割併合を考慮した高運転台構造で貫通扉を備えており、貫通扉の自動連結を可能にしています。運転席の計器はアナログ計器から液晶画面表示に変更されました。
主電動機はE531系で使用されているMT75を改良した出力140kWの誘導電動機MT75Bで、2レベルのIGBTインバータにより制御されます。主制御装置はM-M'方式でモハE259に取り付けられていますが、1両単位で制御をカットすることができます。ブレーキ方式は常用指令がTIMSによって伝送される回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキとなっています。
台車はE257系やE233系用台車をベースに開発された軸梁式軽量ボルスタレス台車DT77/TR262で、ヨーダンパを装備しています。
車内はいずれも2+2列の回転リクライニングシートでグリーン車のシートピッチは1160mm、普通車は1020mmです。各座席の肘掛けにはPC用コンセントが設置されています。モハE259-500には車椅子スペース、クロE259には多目的室と車椅子対応トイレが設置されています。各車両の出入り口と客室の間には荷物置場を設けています。客室天井には17インチ液晶ディスプレイによる4カ国語(日本語、英語、中国語、韓国語)対応の車内情報表示器が設置されています。
E259系は現在、特急「成田エクスプレス」に使用されています。
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