2025年夏四国撮影レポート

釜石線にハイブリッド気動車が導入される計画となりまたが、現在、快速「はまゆり」に使用されているキハ110形0番台の撮影ができていないため、計画を立てて出撃の機会をうかがっていたのですが、出撃可能な日は天気が悪い状態が続いていました。そんな中、筑肥線で使用されている103系1500番台が東京臨海高速鉄道で廃車となった70-000形の改造車で置き換えられる話題の他、JR四国で使用されているキハ32形のうち、高知地区で使用されていた車両が運用から撤退し、一部の車両の廃車が開始されているという情報も耳にしました。普通列車編成両数表で確認したところ、現在使用されているのは松山以西の予讃線および予土線で、撮影の機会は極めて限られる状態になっていることが改めて把握できました。そうしたなか、9月12日の午後から休日出勤の振替を取ることになっていて、その週末の土日で唯一快晴になっているのが松山地区ということがわかったため、急遽、撮影に出掛けるとこにしました。 竜野 14:19-(965M)-相生 14:23=>14:47-(509A)-岡山 15:02=>15:13-(3141M)-坂出 15:50=>16:04-(1017M)-松山 18:26 岡山からは特急「しおかぜ」に乗るのが普通の考え方ですが、岡山での乗換時間が長いのと折角なので特急「いしづち」に乗るのも悪くないかなという考えもありました。 さて、当日は取りあえず相生駅まで行って関連するきっぷを発券してもらいます。このとき、発時間を1時間早く間違えて設定してしまうミスを犯しています。 相生から岡山までは特定特急料金が使用できる自由席で移動し、マリンライナーに乗り換えです。岡山からの快速「マリンライナー」は岡山出発時はまぁまぁ混み合っていたのですが、妹尾で多くのお客さんが下車し、車内がゆったりしてきました。たまたま乗車しているのは2両目のサハ223相当のJR四国車で、シートモケットがJR西日本車の茶色と異なり赤系統のモケットに変えられています。 坂出で特急「いしづち」に乗り換えです。指定券が示す座席に行くと先客がいます。特急券を見せてもらうと確かに正しい座席番号です。おかしいと思って取りあえず別の座席に座ったのですが、ここで時間のミスに気づきます。そこで、自由席車に移動です。ところが、宇多津に着くまでに案内放送があり、愛媛県内の落雷停電の影響によりこの電車は新居浜で運転を打ち切る旨の案内がありました。これは大変なことです。取りあえず電車は新居浜までは普通に走りましたが、新居浜駅で全員が降ろされました。新居浜駅の改札は強制的に下車させられたお客さんで長蛇の列です。改札口で特急券に 「急乗承」というハンコが押されました。どうやら後日、特急料金が払い戻しされるようです。この先、運転が回復した場合は「急乗承」付きの特急券で後から来る特急に乗車できるようです。この場合でも特急料金は払い戻しになるようです。 四国電力のサイトを確認すると確かに停電が継続しているようです。1時間後の特急「しおかぜ」も一旦新居浜で運転を打ち切りし、運転再開するかはわからないとういうアナウンスが流れています。また、代行バスの手配ができたみたいで、代行バスで今治まで移動することもできるようで、窓口でバスの乗車証の配布が始まりました。ただ、次の「しおかぜ」は運転を再開する可能性もあるので、どちらが早く目的地に着くかはわからないのでお客さんで判断するようにとのことです。 四国電力のサイトでは再開の兆候が見えないことから、代行バスで移動することとしました。ホームには1本後の特急「しおかぜ」が抑止状態で停車しています。バスでの移動は賭けです。バスは一般道を走って高速道路のインターチェンジに向かっているようです。そのインターチェンジに乗る前に、線路を下っていく特急「しおかぜ」の姿が・・・・。やられました。ただ仕方がないのでバスに任せて移動するしかありません。そして19時過ぎに今治駅に到着しました。ここから松山まで移動する場合は後の特急「しおかぜ」より普通電車の方が早くなるということで、普通電車で松山まで移動します。結局、松山着は20:30ごろになってしまいました。予定より2時間遅れですが、正直、新居浜で無賃送還をお願いするかもしれないという話を駅員さんに話していましたので、取りあえずその日のうちに松山に到着できてよかったです。 翌日は朝一の5:23発4623Dで伊予横田まで移動です。やってきたのは、黄色いしまんトロッコ仕様の仕様のキハ54形です。出雲横田に着いたときはまだ辺り一面真っ暗ですが、取り急ぎ撮影ポイントまで移動します。ネットによく掲載されているポイントに到着して場所を調整し撮影練習を開始したのですが、どうも背景がゴチャゴチャしてよくありません。数本の列車はここで撮影したのですがもっと良いところはないかと思い、その先まで歩いて行きます。先の方は線路の横に道路が走っていてアプローチしやすいのですが、いかんせん、道路と線路の間に白い柵があって目障りです。線路と道路は隣接しているので、フレーミングで柵をかわすことはできません。もう少し鳥ノ木側に歩いて行くと、予讃線のエアセクション付近は道路が線路から離れていて引きが確保できることと、ちょうどその区間だけしっかり草が刈られているので撮影にもってこいです。問題があるとすれば、エアセクションの所だけ架線柱が手前側に設置されていることで画角に制限が発生し、4両編成は厳しい可能性があることです。ただ、今回はキハ32がターゲットです。最大3両なので何とかなりそうです。そこで、撮影場所の確定ができました。 今回のターゲットは7:28に伊予横田を発車する622Dです。普通列車編成表によると、一番前と一番後ろがキハ32、真ん中がキハ54の3両編成です。その前にやってくるキハ54の単行で練習をしておきます。そして622Dがやってきました。なんか変な色が先頭です。撮影はしたもののターゲットのキハ32形ではなく、「すまいるえきちゃん」がラッピングされたキハ54形でした。どうも運用が差し替えられているみたいです。これで伊予横田で撮影予定だったキハ32は終了なので、別の場所で他の運用を撮影する検討を携帯を使って始めます。それに夢中になっていると遠くで警報機の音が聞こえました。慌てて鳥ノ木側を見ると列車が走ってきているのがわかります。この列車は912Dで、キハ54形が先頭で後ろにキハ32形をつなぐ運用のハズですが、撮れる物は撮影することにします。ファインダーから列車を凝視していると、先頭にキハ32形が連結されているではないですか・・・・! 夢中になってシャッターを切ります。これで、今回出撃した目的は達成しました。引き続き、同じ撮影ポイントで撮影を続けます。まず8時頃に通過する特急「宇和海」1054Dは4両編成と長いため、今回の撮影ポイントでは長すぎて収まり切りませんでした。その後、立て続けにキハ54形の単行が2本やってきて、それに続いてキハ185系3000番台がやってきました。特急に使用されているキハ185系0番台は何回か撮影したことがありますが、3000番台は主に愛媛県内での運用ということもあり初めての撮影です。その後、7000系が来るのを待っていたのですが、だんだん空に雲が広がってきたのでちょっと眠たい写真になってしまいました。 今回、落雷の影響で大変な出撃でしたが、取りあえず当初乗り目的は達成できました。今回撮影したキハ32は新潟鉄工製の車両でした。富士重工製とはヘッドライトの形状などが異なります。現在在籍しているキハ32形は富士重工製の方が多いので、今回、少数派の新潟鉄工製を撮影できたのはラッキーだったかもしれません。ちなみに後でわかったことですが、鉄道ピクトリアル2025年12月号によると、運用が差し替わっていると思っていたのは間違いで、通常の運用だったようです。つまり、普通列車編成両数表が間違えていたということになります。

キハ32形