快速みえの輸送力増強のため武豊線で使用されていたキハ75を転用するため、2011年にJR東海は武豊線にキハ25形気動車を投入しました。武豊線は2015年に電化することが決まっているため、高山線での使用も考慮しています。
キハ25形はトイレ付のキハ25形0番台とトイレなしのキハ25形100番台の2両編成です。車体は313系に準じた片側3扉の軽量ステンレス車体ですが、ローカル線での将来の使用に備えて出入り口にステップをつけられる構造になっています。車体にはフルカラーLEDを用いた行先・種別表示器が車体側面と前面に取り付けられています。台車はキハ75形のものをベースとした軽量ボルスタレス空気バネ台車C-DT67/C-TR255を採用しています。動台車は2軸駆動となっています。
機関は出力450PSのカミンズ製電子燃料制御式空冷アフタークーラ式エンジンC-DMF14HZDです。液体変速機は直結段が4段のC-DW23で、低速域から直結段を使用することで燃費を向上させるとともに、中高速域の加速性能を向上させました。補助電源は駆動用エンジンにより発電機を駆動しており、電車と同様三相交流440Vが供給できるようになったことから、電気システムは電車と同様になっています。ブレーキ装置は電気指令式空気ブレーキで、機関ブレーキを併用しています。
車内は転換クロスシートで、キハ25形100番台の車端部のみロングシートとなっています。側引戸は半自動式で、押しボタンによる自動開閉となっています。キハ25形0番台には、車椅子対応の大型トイレ、その向かいに車椅子スペースを設けています。
乗務員室はJR東海の気動車で初めて左手ワンハンドルマスコンを採用しました。運転席後部には液晶ディスプレイ式運賃表示器と運賃箱が設置されています。
2015年の武豊線電化にあわせて、武豊線で使用されていたキハ25形0番台は高山線と太多線に転属しキハ47系気動車を置き換えました。その際、出入り口にステップが取り付けられました。
キハ25形0番台は現在、高山線と太多線の普通列車に使用されています。
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