E231系0番台 0番台 500番台 800番台 900番台 1000番台 形式一覧	総武線 新小岩-小岩
	登場の背景と概要 JR東日本は209系950番台の量産形式であるE231系0番台を2000年に開発しました。E231系0番台は5号車に6扉車を連結した4M6Tの10両編成で、2000年2月から翌年11月にかけて40編成が製造されました。 車体 軽量ステンレス車体を採用し、床面高さを209系950番台より15mm下げた1165mmと低くしており、車体の低重心化とホーム段差の縮小によるバリアフリー化を実現しています。通勤形と近郊形の車体共通化と混雑緩和のため、JR東日本の通勤形電車として初めて車体幅を2950mmまで拡大しました。これに伴い、台車中心間距離はE217系と同じ13800mmとしました。また、209系0番台では先頭車の車体長は中間車と比べて420mm長くなっていましたが、近郊形では先頭車が編成中間に連結されるため、車体長は19500mmに統一されました。先頭部は銀色塗装されたFRPカバーで覆われています。先頭部を除く車両間に転落防止幌が取り付けられました。サハE230形0番台の車体側面には幅1300mmの自動両開き扉が6箇所設置され、扉間にはUVカット熱線吸収ガラスを採用した窓が設置され、両端と中央し下降窓、それ以外は固定窓です。一方、それ以外の車両は幅1300mmの自動両開き扉が4カ所設置され、扉間及び車端部には熱線吸収ガラスを採用した窓を設置し、中央部を除く扉間は下降窓、それ以外は固定窓です。戸閉装置がスクリュ電動式TKE150で、鴨居部に取り付けられています。また、車体側面にはLED行先表示装置が設置されています。サハE230形0番台の屋根上には50000kcal/hのユニットクーラAU726Aが、それ以外には42000kcal/hのユニットクーラAU725Aが取り付けられています。通風器は取り付けられていません。 台車 台車は軽量ボルスタレス方式の動台車がDT61G、サハE231形0番台の付随台車がTR246N、先頭車前位の付随台車がTR246M、それ以外の付随台車がTR246Pで、牽引力は1本リンク式牽引装置を介して伝達されます。枕バネは空気バネ、軸箱支持方式は軸梁式で空気バネ有効径が560mmに戻され、ヨーダンパ取付準備工事が追加されています。動台車の動力伝達方式はCFRP製のたわみ板を用いたたわみ軸継手(TD継手)方式で、歯数比は7.07としています。基礎ブレーキ装置は動台車が車輪踏面片押し式、付随台車が車輪踏面片押し併用ディスク式です。 走行機器及び補機 モハE231形0番台に設置された主制御装置はIGBTを採用した3ステップVVVFインバータ制御装置SC60Aで、モハE230形0番台を含めた8台の三相誘導電動機MT73(出力95kW)を車両単位で制御しています。補助電源装置はIGBTを使用した210kVAのSC61AあるいはSC62Aで、モハE230形0番台の床下に設置されています。電動空気圧縮機はスクリュ方式のMH3119-C1600S1でモハE230形0番台の床下に設置されています。集電装置はシングルアーム式パンタグラフPS33BがモハE231形0番台の屋根上に1基取り付けられています。E231系0番台はRS485インターフェイスを採用した情報管理装置(TIMS)が非常ブレーキを除く動力制御、車内放送、乗務員連絡、非常通報装置などの音声情報、空調制御、自動点検を取り扱っています。空気ブレーキ装置はT車遅れ込め制御を取り入れた回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、TIMSにより編成単位でのブレーキ制御を実現しました。 客室設備 客室設備は一人あたりの座面幅を450mmとした片持ち式ロングシートとしており、6扉車については混雑時座席が収納できる構造になっています。扉間の座席中間にスタンションポールが設置されています。座席のクッション材はリサイクル性を考慮したポリエステル樹脂成形品を採用しました。各出入台上部にはLED式車内案内表示器とドアチャイムが設置されています。熱線吸収ガラスを側窓に採用したため、カーテンを廃止しています。 増備 JR東日本は常磐線快速電車に使用されていた103系を置き換えるため、4M6Tの10両編成が17本、2M3Tの5両編成が19本、2001年11月から2004年2月にかけて松戸車両センターに投入されました。車体の帯はエメラルドグリーンとうぐいす色の帯に、先頭部のFRPカバーは白色塗装に変更されています。車体幕板部には車外スピーカ取付準備工事が実施されています。戸閉装置はリニアモータ駆動式TKE152に変更されました。6扉のサハE230は含まれていません。10両編成と5両編成、あるいは5両編成同士を連結するため、10両編成のクハE230形以外の先頭車に自動解結装置が取り付けられています。また、主変換装置が純電気ブレーキを採用したSC60Bに、補助電源装置がSC62Aにそれぞれ変更されています。更に、情報提供装置(VIS)を搭載しており、各出入台上部にはLED式車内案内表示器は2段表示可能な大形のものに変更されています。 2006年に京浜東北線で使用されている209系900番台を置き換えるため中央総武緩行線で使用されていた209系500番台の10両編成が3本転属したことによる不足を補うため、JR東日本はE231系0番台の10両編成を3本追加製造しました。これらの車両には幕板部には車外スピーカ取付準備工事が実施され、パンタグラフはPS33D変更されています。 改造 2015年より主変換装置がSC113に、補助電源装置がSC114Aに、それぞれ更新が行われました。 運用 E231系0番台は中央総武緩行線で使用されていた201系や205系を置き換えるため、2000年から営業を開始しました。引き続き、常磐快速線で使用されていた103系を置き換えるため、E231系0番台が松戸電車区に投入されました。中央総武緩行線に使用されていたE231系0番台は、山手線で使用されていたE231系500番台に置き換えが進み、6編成を除いて武蔵野線や、3000番台に改造されて川越線や八高線に転用され、余った電動車は中央総武緩行線で使用されている10両編成に組みこむことで、E231系500番台と同じ6M4T編成に変更されました。 E231系0番台は現在、中央総武緩行線、常磐快速線、武蔵野線で使用されています。
	主要諸元 項目 内容 電気方式 直流1500V 車両性能 加速度: 2.0km/h/s　最高速度: 120km/h  全長 19500mm 全幅 2950mm 全高 3655mm 台車 DT61G(動台車)　TR246M, N, P (付随台車)) 集電装置 PS33B 主電動機 MT73 (95kW) 駆動装置 中実軸TD平行カルダン方式 (歯数比: 7.07) 制御方式 3ステップVVVFインバータ制御(SC60A, B) 冷房装置 AU725A (42000kcal/h) AU726A (50,000kcal/h) 設計 JR東日本