813系1000番台 0番台 100番台 200番台 300番台 1000番台 1100番台 形式一覧	鹿児島線 原町-柚須
	登場の背景と概要 JR九州は福岡地区に813系を9両追加投入する計画を立てましたが、GTOサイリスタの供給停止に伴い、これまで採用していた主変換装置が製造できなくなっているため、IGBT素子を使用したPWMコンバータとVVVFインバータで構成される主変換装置を採用することとし、1000番台で区分しました。813系1000番台では新たに中間電動車モハ813形1000番台と付随制御車クハ812形1000番台が登場しました。813系1000番台は1M2Tの3両編成で、2005年に3編成が導入されました。 車体 813系は幅2950mmの広幅軽量ステンレス車体を採用し、外板はドア部を赤色塗装としている以外は無塗装です。先頭部は普通鋼の溶接構造で赤色に塗装されています。先頭部を除く車両間に転落防止幌が取り付けられました。車体側面には幅1300mmの両開扉が3箇所設置され、扉間には濃色グリーンの熱線吸収強化ガラスを用いた固定窓あるいは下降式窓を設置しています。屋根上には42000kcal/hのユニットクーラAU407KBが取り付けられています。通風器は取り付けられていません。 台車 台車は軽量ボルスタレス方式の動台車がDT403K、付随台車がTR403Kで、牽引力は1本リンク式牽引装置を介して伝達されます。枕バネは空気バネ、軸箱支持方式は円錐積層ゴムとし、高速走行時の安定性確保のためヨーダンパが取り付けられています。また、乗り心地向上のため、円錐コロ軸受を採用しています。床面高さ低減のため車輪直径を810mmとしました。動台車の動力伝達方式はCFRP製のたわみ板を用いたたわみ軸継手(TD継手)方式で、歯数比は6.5としています。基礎ブレーキ装置は動台車が車輪踏面片押し式、付随台車は踏面ブレーキを併用した1軸1枚のディスクブレーキ式です。 走行機器及び補機 813系1000番台はGTOサイリスタを用いた主変換装置の代わりに、3レベルPWMコンバータと2レベルVVVFインバータを組み合わせた主変換装置を採用しました。PWMコンバータを採用した主変換装置は815系、817系、そして885系に使用されている1制御装置で主電動機4台を制御していますが、813系の1M2T編成の場合引張力が不足するため、中間電動車モハ813形1000番台の床下に1580kVAの自冷式主変圧器TM409Kと出力150kWの主電動機MT401Kを2台制御する主変換装置PC402Kを2台、屋根上にシングルアームパンタグラフPS401Kを設置しました。主変圧器と主変換装置の間には誘導障害対策として、フィルタ箱とアモルファスコアを追加しました。また、付随先頭車クハ813形1000番台の床下にはレシプロ式電動空気圧縮機MH410K-C1000MLが、クハ812形1000番台の床下には15kVAの補助電源装置SC402Kが取り付けられています。空気ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、T車遅れ込め制御を取り入れています。 客室設備 客室設備は、扉間はシートピッチ910mmの転換クロスシート、車端部は固定式クロスシートです。窓に熱線吸収ガラスを用いたため、ロールアップカーテンを廃止しました。なお、クハ813形1000番台には車椅子対応大型トイレと車椅子スペースが設置されました。また、全車ラインデリアを設置しています。運転席は左手ワンハンドルマスコン方式を採用しました。 改造 2009年10月より日豊線小倉-中津間で開始されるワンマン運転に対応するため、ワンマン運転機器が追加されました。また、2編成が福北ゆたか線で使用されることとなったため、赤色車体塗装部が銀色に変更されています。また、鹿児島線に残されていた1編成は2022年3月に座席の撤去と車体側面への安全カメラ設置に伴い、3000番台に改番されました。 現在の運行状況 813系1000番台は2005年に鹿児島線の普通電車、快速電車で営業運転を開始しました。2009年には日豊線の小倉-中津間の普通電車での使用が開始されました。また、2015年には福北ゆたか線の快速電車、普通電車での運転を開始しました。
	主要諸元 項目 内容 電気方式 交流20000V, 60Hz 車両性能 最高速度: 120km/h 全長 20,000mm 全幅 2985mm 全高 4031mm 台車 DT401K (動台車)　TR401K (付随台車) 集電装置 PS400K 主電動機 MT401K (150kW) 駆動装置 中実軸TD平行カルダン方式 (歯数比: 6.50) 主変圧器 TM404K 主整流器 RS405K 制御方式 3レベルPWMコンバータ/2レベルVVVFインバータ制御: PC402K 冷房装置 AU403KA (42000kcal/h) 設計 JR九州