キハ480番台 キハ40-100 キハ40-500 キハ40-2000 キハ41 キハ47-0 キハ47-500 キロシ47 キハ47 (かわせみ) キハ48-0 キハ48-500 キハ48-700 形式一覧	紀勢線 多気-相加
	登場の背景と概要 1979年に国鉄は寒地用向けにキハ48形500番台片運転台一般形気動車を投入してきましたが、比較的雪の影響が少ない美濃地区や嶺南地区用に投入する車両に、国鉄はコストダウンのためコイルバネ台車に変更したキハ48形0/1000番台を1981年に開発しました。1987年の国鉄分割民営化に伴い、キハ48形0/1000番台はJR東海に5両、JR西日本に5両が継承されました。 車体 車体は片運転台車で、車体長20806mm、車体幅2930mmの大型車体を持つ普通鋼製とし、側面の外板は1.6mm、屋根と床板は1.2mmの車両用耐候性高張力鋼板を使用しています。前面窓下は踏切事故対策として4.5mmの鋼板を用いると共に高運転台構造を採用しました。前面にはすきま風を防止するため膨張性シールゴムが使用された貫通扉が取り付けられており、貫通扉の上には行先表示幕、その左右にはシールドビームを採用した前照灯が取り付けられています。車体側面には1000mm幅のステップ付き片開き半自動扉が2箇所設置されています。戸閉装置はTK106で鴨居部に取り付けられています。扉間には上段下降・下段上昇式ユニット窓が取り付けられています。屋根上には押込み形通風器とトイレ用として250lのFRP製水タンクが2つ設置され、鉄製のカバーで覆われています。床下には15,000kcal/hの暖房用熱交換器が2台取り付けられており、機関冷却水の熱で暖めた空気を電動ファンで車内に送り込みます。車体全面が朱色5号に塗装されています。 台車 台車は動台車がDT22D、付随台車がTR51Cで、枕バネにコイルバネを採用し、軸箱支持方式はウイングバネ式ペデスタル方式です。基礎ブレーキ装置は車輪踏面片押し式で、ブレーキシリンダは車体装荷となっています。 走行機器及び補機 機関はシリンダヘッドが1筒一体形で出力が220PSのDMF15HSAで、高出力を得るためTB15過給器が取り付けられています。液体変速機は1段3要素の充排油方式で、キハ66系のDW9を改良したDW10とし、湿式多板クラッチを採用しています。床下には機関により駆動されるCW750D空気圧縮機が取り付けられています。ブレーキは応荷重装置付電磁自動 (CLE)ブレーキを採用しています。 客室設備 客室設備はシートピッチ1470mmのセミクロスシートで、天井に扇風機が設置されました。出入台はデッキで区分されています。キハ48形0番台の車体後寄りには和式トイレが設置されています。 改造 JR東海 キハ48形5000番台 C-AU27が取り付けられている3両のキハ48形0番台に対して1995年から1999年に機関を出力350PSのC-DMF14HZBに、液体変速機をC-DW14Aに取り替える改造が実施され、5000番台で区分されました。 キハ48形5300番台 JR東海は紀勢線で使用されている2両のキハ48形5000番台に対して、2000年と2003年にワンマン運転を行うため、整理券発行機を出入り口に、運賃表示器と運賃箱を運転席後部への設置、及び半自動扉の押しボタンによる手動開閉機能の追加を行い、キハ48形5300番台に改番しました。 キハ48形6000番台 C-AU28が取り付けられている2両のキハ48形1000番台に対して1996年に機関を出力350PSのC-DMF14HZBに、液体変速機をC-DW14Aに取り替える改造が実施され、6000番台で区分されました。 キハ48形6300番台 JR東海はキハ48　6002対して、ワンマン運転を行うため、整理券発行機を出入り口に、運賃表示器と運賃箱を運転席後部への設置、及び半自動扉の押しボタンによる手動開閉機能を追加する改造を2000年に行い、キハ48形6300番台に改番しました。 JR西日本 26,000kcal/hのサブエンジン式冷房装置AU34を取り付ける工事が1992年から1993年に実施され、全ての車両が改造されました。更に、車両保守費の低減と走行性能の向上を目的として、機関が330PSのコマツ製SA6D125H-1Aに、変速機がKTF3335A-1Aに取り替える改造を実施しました。車体の補修、側窓を下段固定上段上昇窓への取り替え、車内化粧板の更新、半自動扉の押しボタンによる手動開閉機能の追加、そして27,000kcal/hの機関直結式冷房装置WAU201に取り替えを行う延命工事が実施されました。 運用 キハ48形0/1000番台は美濃地区や嶺南地区の非電化路線のローカル輸送に使用されてきました。嶺南地区で使用されていた車両は山口地区に転属、その後、岡山と富山で使用されましたが、富山地区に残っている2両を除き廃車となりました。一方、美濃地区で使用されていた車両は紀勢線に転属しましたが、キハ25形への置換えにより2016年に全車廃車となりました。
	主要諸元 項目 内容 車両性能 最高速度: 95km/h 全長 21300mm 全幅 2903mm 全高 4055mm 台車 DT22D (動台車)　TR51B (付随台車) 駆動機関 DMF15HSA (220PS)/SA6D125H-1A (320PS)/DMF14HZB (350PS) 液体変速機形式 DW10/C-DW14A/KTF3335A-1A 冷房装置 AU34 (26,000kcal/h)/WAU201 (27,000kcal)/AU27/AU28 設計 日本国有鉄道